【レポート】『世界に開かれた「文化の港」を目指して』 「Onnna Matsumushi(女松虫)」上演 & トークセッション,

2018年11月4日(日)、港区文化プログラム推進事業『世界に開かれた「文化の港」を目指して』にて、「Onna Matsumushi(女松虫)」の上演を行いました。

「Onna Matsumushi(女松虫)」は、日本財団 DIVERSITY IN THE ARTS による事業の一環として制作された義足パフォーマー・ダンサーの森田かずよさんと、インクルシブダンスの分野で活躍する定行夏海さんによるダンスデュオ作品です。

アメリカの振付家、ソンシリー・ジャイルズ(Sonsherée Giles)が振付、SLOW LABEL パフォーミングディレクターでサーカスアーティストの金井ケイスケさんが演出しています。

「Onna Matsumushi(女松虫)」制作ドキュメント(日本財団DIVERSITY IN THE ARTS)

今回は、東京、横浜、シンガポールに続いての公演となりました。

本番に向けてのリハーサル風景

本番前の演出を行う金井ケイスケさん

終演後のインタビューで、森田さんは「作品の中で登場する私の義足というのは、普段つけている時には私の足代わりとなる生きた”もの”なんですが、外してしまうと死んでしまった”モノ”のような感じがします。それを能の「松虫」という世界観の中で見せています。」と作品中での義足の使い方について解説。

定行さんは「モノを使わない後半のパートは、私たちの体を使って、どういう風に溶け合ったり、離れたりできるかというところを、”コンタクト”という手法を使いながら探って、振りをつけたものです。」と制作プロセスについて語ってくれました。

12分ほどの短い作品ですが、二人のパフォーマーの肉体の触れ合い、引き合い、揺れ合いを通じて、いつの間にか幽玄の世界に導かれていくような不思議な作品。この小さな作品が、これからも旅を続けていければ良いなと思います。

 

休憩を挟んでトークセッションが行われ、パネリストとしてSLOW LABEL広報ディレクターの友川綾子がパネリストとして登壇。

スロームーブメントが進めている、”誰もが参加できるパフォーマンスを目指した創作”を通して、”多様性と調和のメッセージ”を街に拡げていく活動について、また、現在最も力を入れて取り組んでいる「ソーシャルサーカス」についてなどお話させていただきました。

来年2月10日(日)には、平成30年度港区文化プログラム連携事業として、今年も「SLOW MOVEMENT Showcase & Forum vol.3」の開催も決定しました。(詳細リンク)こちらもどうぞお楽しみに。

 

(SLOW LABEL  曽和)