【インタビュー】三角みづ紀,

 

SLOW MOVEMENT参加アーティスト紹介、続いて二人目は
今回のために詩を書いてくださった、三角みづ紀さんです!

 

三角みづ紀 みすみ・みづき (詩人 / 詩制作)

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◎三角さんへ、スロームーブメントについて5つの質問

 

Q1:「スロームーブメント」プロジェクトについて
お話を最初に聞いた時には、どういう印象を抱きましたか?

わたし自身が身体障害を持ち、難病をかかえています。
それは外から見たらわかりづらいものです。
総合演出の栗栖さんからプロジェクトのコンセプトを聞き、
それって「あらゆるもの」なのではないかと考えました。
ひどく共感したのです。外から見たらわかりづらいけれど、明確なこと。
これがどのような意味かは、詩を読んで、パフォーマンスを観て、感じていただきたいです。

 

Q2:プロジェクトの作品制作をする上で、
大切にしていることや工夫していることはなんですか?

自分が書いた詩から展開していくプロジェクトではありますが、
参加する方、関わる方、あらゆる方の詩であってほしいと願っています。
そのような気持ちでいます。

 

Q3:また、作品制作をおこなっているなかで
一番印象に残ってたことを教えてください。

はじめに栗栖さんからお話を聞いたときでしょうか。
昨年末、ヨコハマ・パラトリエンナーレ2014が終わった際に、
栗栖さんから「いまこんなことを考えている」とお話を聞いて、
その世界観や宇宙観や全ての根本に対する考えを聞いたときに、
そうそう!そうなんですよね!と同じ想いであったことに驚きました。
これもまたわかりづらい回答ですが、詩にこめられています。
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Q4:まもなくプロジェクトのパフォーマンスが初演されますが、
ご自身が楽しみにしている見所などを、このページをご覧になっている
皆さんに向けてこっそり先に教えてください!

井上唯さんの美術作品がどのように奏でるか、
きちんと稽古に通えていないわたしは楽しみにしています。
美術作品が音の一部なんて心が躍ります。
このプロジェクトはまさしく「The Eternal Symphony」。
みんなで奏でるのです。

 

Q5:最後の質問です。「スロームーブメント」の大きなテーマの
1つは“旅”ですが、ご自身にとっての”旅“とはなんですか?

ちょうどいまこの質問にこたえているわたしは北海道にいますが、
わたしにとっての旅は「いったん死んで産まれること」です。
リセットという意味でもあり、変化という意味でもあります。
新しく産まれる自分自身を目撃する大切な時間です。

 

[プロフィール]

三角みづ紀 みすみ・みづき (詩人 / 詩制作)

20 歳の冬より 1 年半あまりの奄美大島での病気療養中に、現代詩手帖に投稿をはじめ、22 歳で第 42 回現代詩手帖賞を受賞。第 1 詩 集「オウバアキル」で第 10 回中原中也賞、第 2 詩集「カナシヤル」で第 18 回歴程新鋭賞、06 年度南日本文学賞を受賞。 執筆の他、 朗読活動も精力的に行い、スロヴェニア国際詩祭やリトアニア国際詩祭に招致される。近時の主な活動は坂本美雨らに歌詞を提供、第 55 回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館におけるプロジェクト『a poem written by 5 poets at once』に参加。『連詩 悪母島の魔術師』 にて第 51 回藤村記念歴程賞を受賞。14 年第 5 詩集「隣人のいない部屋」で第 22 回萩原朔太郎賞を最年少受賞。あらゆる表現を現代 詩として発信している。

公式サイト:http://misumimizuki.com/