ACCESSIBILITY & ACCOMPANIST

はじめに

障害のある人がアート活動に参加するとき、その場に行くまでのアクセス、たどり着いてからのコミュニケーションなど、様々なハードルがあります。

それらのハードルを取り除くことによって、一人でも多くの人が安心してのびのびとアートに取り組めるよう環境を整えたい。環境を整え、表現者の裾野を広げることで、質の高い、新たなアートを生み出す原動力にしたい。

そんな想いを胸に、スローレーベルは、「アクセスコーディネーター(障害のある人が参加するための環境を整える人)」と「アカンパニスト(一緒に創作活動をする人)」といった、サポートするための「人」の発掘と「方法(ノウハウ)」の研究に取り組んでいます。

ACCESSIBILITY & ACCOMPANIST

アクセスコーディネーターとアカンパニストのしごと

環境面、創作面、物理面、心理面…… 様々な側面から、アート活動をサポートする役割を果たす存在が、アクセスコーディネーターと、アカンパニスト(伴奏者)です。

アクセスコーディネーターもアカンパニスト(伴奏者)も、主体的に創作の場づくりを担う存在。こうした人材が増えていくことで、障害のある人のアート活動の場は社会の中に広がっていくと考えています。

アクセスコーディネーターとアカンパニストのしごと

アクセスコーディネーター

人や場所が変われば、必要な情報も、サポートも変わる。ひとりひとりにとって最もよい環境をさぐり、創造性が発揮できる環境を整えます。

情報をわかりやすく伝える

その人の状況をよく聞き、必要な情報を最適な手段で伝えます。チラシなどでは伝えきれない、きめこまかな情報を届けます。

創作の場までの不安を取り除く

バリアフリー情報を個別に提供したり、事前にその人の状況をヒアリングすることで、参加までの不安やストレスを最小限にします。

現場での体調や精神状態をチェックする

現場では様子をよく観察し、必要に応じてケアを行います。

アカンパニスト

創作の可能性を一緒に広げる伴奏者。お互いの充実した創作体験や、最高の作品づくりを目指し活動に取り組みます。

困っていることを一緒に乗り越える

創作する中で起こる物理的・心理的な困難も、創作者という同じ立場で寄り添いながら乗り越える方法を一緒に探リます。

創造性を引き出し合う

本人が気づかない隠れた創造性を見つけ、引き出し合います。

アクセスコーディネーター 廣岡香織 インタビュー

アカンパニスト 本田綾乃 インタビュー

アカンパニスト 保住綺草 インタビュー

事業実績

平成28年度『「オリンピック・パラリンピック基本方針推進調査」に係る試行プロジェクト』

内閣官房が推進する上記事業において、スローレーベルが提案する「共創社会実現のための舞台芸術プロジェクト」が採択されました。このプロジェクトでは、障害のあるパフォーマーの育成や、かれらの表現活動を支えるアクセスコーディネーターやアカンパニストといった専門的人材の養成を行います。

平成27年度『障害者の芸術活動支援モデル事業』

厚生労働省が実施する、芸術活動を行う障害者及びその家族並びに福祉事業所等で障害者の芸術活動の支援を行う者を支援するモデル事業として「アクセシビリティ&アカンパニスト研究プログラム」を実施しました。このプログラムでは、障害のある人が地域でアート活動を行うとき、直面する様々なハードルをひとつひとつ取り除き、環境を整えるため、サポートする「人材」の発掘と「方法(ノウハウ)」について研究しました。

本プログラムの成果報告書は下記よりご覧いただけます。
SLOW LABEL アクセシビリティ&アカンパニスト研究プログラム2015